2005年04月04日(月)
深い河だわ
昨夜は もうバラナシも今回訪れないだろうと
ガンジス河のガートを歩いていたら
前から乗れ 乗れとシツコカッタ ボートこぎのおっさん
のボートに最後だしと一人乗る メインガートの
プージャの儀式を今回は河から一人眺め これもオツだった
前は間近だったが この距離から眺めるのも
素晴らしい 火を持ってゆっくりと
踊っている青年達も 集まっている観客も皆 祈り
の中で 自然と一丸となっていて
その祈りの光景はとても美しく鳥肌がたった あの中の
胡散臭そうなインド人もサリーをまとったおばさんも
貧しい子供たちも カメラを持った
旅行者の西洋人もコリャン ジャパネも
それぞれに何かしら人には判らない影を持って それと
向き合う孤独を抱えている それはこのヨドンダ河のように真っ暗で
深い でもこの河だけではその部分が皆と静かに
共鳴しあってるような
そして平等に洗われるような ジンとくるものがあった
そして ガンガーに吹く少し生臭く生温い夜風の心地よさよ
それは瞬間的永遠のようだった
いやあ やっぱり 遠藤周作先生が書いたとおり
<深い河>だわああ と 手でガンガーの水をすくった
早朝 チェックアウトで宿の兄ちゃんと
前から約束していたTシャツをあげる事に..三枚しか
手持ち無いのに とほほ
今日はバラナシとお別れと言えども 移動日はなので
急ぎぎみで リキシャのオッサンを振りほどきながら駅
へ急ぐ
No.750